ネイティブの赤ちゃんは最初から「実践」の英語に慣れ親しみ、周りの情景を見て、聞いて、マネして英語を習得してきました。私たちも同様の過程で英語を習得するのが望ましいのです。そして、彼らと同じような環境で英語を学習するのに、最も適したツールが映画なのです。ちなみに、どこの国の赤ちゃんも3歳位になるまでは母国語を自由に話せません。専門家によりますと、母国語をだいたい理解出来るようになる為には約2000時間のヒアリングが必要だと言われています。つまり、実践英語習得には近道はなく、ある程度のリアリングは避けて通れないということです。しかし、ただやみくもに聞くだけでは効果は望めません。ネイティブの赤ちゃんと同じように情景を見ながら、あるいは場面を思い描きながら「起こっている事を理解し」、反復して聞かなければ効果は半減してしまいます。

本シリーズは基本的な英語学習を補助する目的で作られています。英語学習においてリスニングが大切なのは言うまでもありません。かと言って、内容を良く把握しないで聞き流してもあまり効率的ではないでしょう。学習で大事なことは、内容よりも結果的に身に付くかどうかということです。私たちは「よほど面白くないと」、あるいは「強い関心や動機がないと」、身に付くまで反復学習することが苦手なのです。

名作と呼ばれる映画が英語学習に最適なのは、何度見ても味があり、役者のセリフは印象的で覚えやすくマネしやすいからです。たとえば、「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーンやグレゴリー・ペックになったつもりで、対話の片方の英語を受け持ってみて下さい。役者になったつもりで感情を込めて同じように何度もセリフを話せば、次第に自分自身の一部となり、会話で使えるようになります。学習というのは一般の人にとって、ある程度楽しくないと長続きしにくいので、そういった工夫も必要です。

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