英語学習ではよく「英語で考える」(英語脳)ことの大切さが言われています。

ただそれは、日常会話がスムースに出来る人であれば可能かと思われますが、それが出来ない人には無理な話です。

考える事柄の単語と単語を結びつける「言い回し」の引き出しがなければ、考えようがありません。

この単語と単語をうまく結びつける事が難しいのです。

ですから、初期の段階では「自然な日本語」を書き出す作業が必要です。

たとえば、「今日、家族でマリオパーティーやったら、めっちゃ盛り上がったんです。ていうのも、一番下の子供が出来るくらい簡単だからなんですよ。」

これを英語で考えて言ってみるとしましょう。「言い回し」の引き出しのない人であれば、

“Today” “in my family” “Mario Party” “Very fun”

のように知っている単語を並べるだけになってしまいます。

まあ、それでも通じますが、言いたい事の真意は伝えられませんよね。

どういう「言い回し」をすれば、真意を伝えることが出来るかを調べる必要があります。

google翻訳で調べてみましょう。

まずは日本語を整えて、「今日、家族でマリオパーティーで遊んでみたら、大変盛り上がったんです。というのも、一番下の子供が出来るくらい簡単だからなんですよ。」と書き出します。

google翻訳での結果は、

Today, when I played Mario Party with my family, it was a lot of fun. Because it’s as easy as having the youngest child.

ここで分かったことは、「~やったら、~したら」というのは”when”(~の時)を頭に使うんだと分かります。

そういえば、好きだったカーペンターズの「イエスタディ・ワンス・モア」の歌詞もWhenから始まっていたなぁ、と思い起こされます。

When I was young
I’d listen to the radio
Waitin’ for my favorite songs
When they played I’d sing along
It made me smile

若かった頃 ラジオを聴いて
好きな曲が流れるのを待ってた
その曲が流れると
一緒に口ずさんで
笑顔になれた

ようするにこの場合、「~した時」まで、言葉を一塊で考える必要があるのです。

それから実際は「家族」が盛り上がったのですが、主語にせず、形式主語のにかItが使われるということが分かります。

it was a lot of fun.「(それは)とても楽しかった」

形式主語とは文章が長い場合に、主語を短い形し、長い主語を後ろに持ってくる形式で、 英語は主語の部分を短くコンパクトにまとめるという性質があります。

それから「盛り上がった」は単に”a lot of fun”に置き換えられることがわかります。

「盛り上がった」をそのまま英語にしたら、とてもヘンテコリンな文になってしまいます。

それから、「一番下の子供が出来るくらい簡単だからなんですよ。
」も最後の「~なんですよ。」までを一塊にして考えないと、最初にBecauseを持ってこられませんよね。

それにここでも形式主語Itが最初に使われます。

“it’s as easy as・・・”「~と同じくらい簡単」

これは慣用句として覚えておきましょう。

また、「出来るくらい」の「出来る」は、ついcanを絡めようと考えがちですが、動名詞のhavingが使われています。

canを使うのであれば、”It’s so easy even the youngest child can do it.”となります。

要するに、適切な英語での「言い回し」の一つ一つが頭に入っていなければ、英語で考えて話すことは困難だということです。