スポンサーリンク



「人魚姫」日本語音声対訳 06 王子の命を救う人魚姫

スポンサーリンク


関連コンテンツ



まあ、この人を死なせるなんて、とんでもないことです。
No! he must not die;
いえ!彼は死んではいけない

そこで、波のうえにただようはりや板きれをかきわけかきわけ、万一、ぶつかってつぶされることなどわすれて、夢中でおよいでいきました。
so she swam towards him/ all among the drifting beams and planks,/ quite forgetting that/ they might crush her.
それで彼女は王子の方へ泳いだ/ 漂う梁と厚板の間を/ すっかり忘れて/ それらが彼女を押しつぶす危険を

drift 漂流する
plank 厚板
crush 押し砕く, くしゃくしゃにする

で、いったん水のそこふかくしずんで、
She dived deep down under the water,
彼女は水の深みに潜り

またたかく波のあいだに浮きあがったりして、
and came up again through the waves,
そしてまた波の間を浮き上がった

やっと、わかい王子の所までおよいでいけましたが、
and at last reached/ the young prince
そしてついにたどり着いた/ 若い王子の所に

王子は、もうとうに荒れくるう海のなかで、およぐ力がなくなっていて、
just as he was becoming/ unable to swim any further/ in the stormy sea./ His limbs were numbed,
まさしく彼はなっていた/ それ以上泳げなく/ 荒れ狂う海で/ 彼の手足は感覚を無くした

further そのうえの,それ以上の
stormy 暴風(雨)の, あらしの, しけの
limb 肢, 手足
numb 感覚をなくする

うつくしい目もとじていました。
his beautiful eyes were closing,
美しい目は閉じていた

人魚の姫が、そこへ来てくれなかったら、それなり死ぬところだったでしょう。
and he must have died/ if the little mermaid had not come/ to the rescue.
王子は死んだはずだ/ 人魚の姫が来なかったならば/ 救出に

姫は、王子のあたまを水の上にたかくささげて、
She held his head/ above the water
彼女は王子の頭を支えた/ 水よりも上に

あとは、波が、じぶんと王子とを、好きな所へはこぶままにまかせました。
and let the waves drive them/ whithersoever they would.
そして波の運びにまかせた/ どこへ行こうとも

whithersoever (whither=where の強調形)(…するところへは)どこへでも

そのあけがた、ひどいあらしもやみました。
By daybreak all the storm was over,
夜明けまでに嵐は止んだ

船のものは、木ッぱひときれのこってはいませんでした。
of the ship not/ a trace was to be seen;
船にvvはなかった/ 痕跡が見られる事は

trace 痕跡, 形跡

お日さまが、まっかにかがやきながら、たかだかと海のうえにおのぼりになりますと、
the sun rose from the water/ in radiant brilliance,
太陽は水から昇った/ 光輝いて

radiant 光を放つ, 輝く
brilliance 光輝, 光明, 光沢, 明るさ

それといっしょに、王子のほおにもさっと血の気がさしてきたようにおもわれました。
and his rosy beams seemed to/ cast a glow of life/ into the prince’s cheeks,
そしてそのバラ色の光は思えた/ 命の温もりを注ぐ様に/ 王子の頬の中へ

cast 投げかける,落とす
glow (身体の)ほてり,暖かさ

でも、目はとじたままでした。
but his eyes remained closed.
だが目は閉じたままだった

人魚の姫は、王子のたかい、りっぱなひたいにほおをつけて、
The mermaid kissed/ his fair and lofty brow,
人魚の姫はキスをした/ 王子の立派な高い額に

fair 美しい
lofty 高尚な,高遠な
brow 額, 眉(毛)

ぬれた髪の毛をかき上げました。
and stroked back/ the dripping hair;
そして後ろにかき上げた/ したたっている髪を

stroke (手で一方向にやさしく)なでる
dripping ポタポタたれる

こうして見ると、海のそこの、あのかわいい花壇にすえた大理石の像に似ていました。
it seemed to her/ that he was like the marble statue/ in her little garden;
彼女には思われた/ 王子が大理石の像に似てると/ 彼女の小さい花壇の中の

姫は、もういっぺんほおづけして、
she kissed him again
彼女はまたキスをし

どうかいのちのありますようにとねがっていました。
and longed that/ he might live.
そして乞い願った/ 王子が生きている事を

(ようやく前方に乾いた陸地が見えました。)
At last she saw/ dry land before her,
ついに彼女は見た/ 前方に乾いた陸地を

before 前に,前方に; 前面に

たかい、青い山山のいただきに、
high blue mountains on whose summits
高い青色の山々の頂上

summit 頂上, 山頂

ふんわり雪がつもって、きらきら光っているのが、
the white snow glistened
白い雪がきらきら輝いていた

glisten きらきら輝く

ちょうどはくちょうが寝ているようでした。
as if a flock of swans/ had settled there;
まるで白鳥の群れが/ そこに居るかのように

settle〈鳥などが〉止まる

そのふもとの浜ぞいには、みどりみどりした、うつくしい森がしげっていて、
down by the shore were/ beautiful green woods,
岸のそばのふもとは/ 美しい緑の森だった

森をうしろに、教会か、修道院かよくわからないながら、
and in the foreground a church or temple,/ she did not quite know which,
そして前方には教会か寺院/ 彼女はそれがよく分からなかった

foreground 最前面,前景

建物がひとつ立っていました。
but it was a building of some sort.
だが何かの建物だった

sort 種類

レモンとオレンジの木が、そこの園にしげっていて、
Lemon and orange trees/ grew in the garden,
レモンとオレンジの木が/ 庭の中に繁っていた

門の前には、せいのたかいしゅろの木が立っていました。
and lofty palms/ stood by the gate.
そして高いヤシが/ 門のそばに立っていた

海の水はそこで、ちいさな入江をつくっていて、
At this point/ the sea formed a little bay
この場所で/ 海は小さい入江を作った

それは鏡のようにたいらなまま、ずっとふかく、
where the water was quite calm,/ but very deep,
そこは水は穏やかだった/ だが非常に深く

すのところまで入りこんでいて、
right up to the cliffs;
崖の直前まで来ていた

right up to 直前まで
cliff (特に,海岸の)がけ,絶壁

そこにまっしろに、こまかい砂が、もり上がっていました。
at their foot was a strip/ of fine white sand
その傍らは開けていた/ 細かい白い砂で

strip of 細長い土地
fine 細かい

姫は、王子をだいてそこまでおよいでいって、
to which she swam/ with the beautiful prince,
そこまで姫は泳いだ/ 麗しい王子を抱えて

ことに、あたまの所をたかくして、砂の上にねかせました。これはあたたかいお日さまの光のよくあたるようにという、やさしい心づかいからでした。
and laid him down on it,/ taking great care/ that his head should rest high up/ in the warm sunshine.
そしてそこに王子を寝かせた/ 細心の注意を払って/ 頭が休まる様に高く/ 暖かな日光を浴びせて

そのとき、そこの大きな白い建てもののなかから、鐘がなりだしました。
The bells now began to ring/ in the great white building,
鐘がその時鳴り出した/ 大きな白い建物の中から

そうして、その園をとおって、わかい少女たちがおおぜい、そこへでて来ました。
and a number of young maidens/ came into the garden.
そして大勢の少女達が/ 庭の中に出て来た

a number of たくさんの;いくつかの
maiden 少女,乙女,処女

そこで、人魚の姫は、ずっとうしろの水の上に、いくつか岩の突き出ている所までおよいでいって、その陰にかくれました。
Then the little mermaid swam/ further off behind some high rocks
それで人魚の姫は泳いだ/ 高い岩の後ろの遠くまで

たれにも顔のみえないように、髪の毛にも胸にも、海のあわをかぶりました。
and covered her hair and breast with foam,/ so that no one should see her little face,
そして髪と胸を泡で覆った/ 誰も彼女の顔を見ない様に

foam (液体表面にできる白い小さな)泡(の塊)

こうしてきのどくな王子のそばへ、だれがまずやってくるか、気をつけてみていました。
and then she watched to see/ who would discover the poor prince.
そして彼女は見る為に見張った/ 誰が哀れな王子を見付けるかを

もうまもなく、
It was not long before
それまで長くはなかった

long before ずっと前

ひとりのわかいむすめが、そこへ来ました。
one of the maidens came up to him.
少女の1人が王子に近づいた

come up to …のすぐそばまでやってくる

むすめはたいへんおどろいたようでしたが、
At first she seemed/ quite frightened,
最初に彼女は見えた/ とても怖がっているように

ほんのちょっとのあいだで、
but only for a moment,
でもちょっとだけで

すぐとほかの人たちをつれて来ました。
and then she fetched/ several others,
間もなく彼女は連れて来た/ 他の数人を

and then 間もなく
fetch〈人を〉呼んで[呼びに]くる

人魚の姫がみていますと、王子はとうとういのちをとりとめたらしく、
and the mermaid saw/ that the prince was coming to life,
そして人魚の姫は見た/ 王子が生気を取り戻して来ているのを

まわりをとりまいているひとたちに、にんまりほほえみかけました。
and that he smiled/ at all those around him,
そして微笑んだ/ 周りにいる全員に

けれど、姫のほうへは笑顔をみせませんでした。
but he never smiled at her.
でも姫の居る所に微笑まなかった

姫にたすけてもらったことも、王子はまで知りませんでした。
You see/ he did not know/ that she had saved him.
そうです/ 王子は知らなかった/ 彼女が彼を救った事を

姫は、ずいぶんかなしくおもいました。
She felt so sad
彼女はとても悲しく感じた

そのうち、王子は、大きな建てもののなかへはこばれていってしまうと、
that when he was led away/ into the great building
それで彼が連れていかれた時/ 大きい建物の中に

姫も、せつないおもいをしながら水にしずんで、
she dived sorrowfully into the water
彼女は悲しげに水に飛び込んだ

sorrowfully 悲しげに, 悲しんで

そのまま、おとうさまの御殿へかえっていきました。
and made her way home/ to her father’s palace.
そして帰り道をたどった/ 父の宮殿への