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「人魚姫」日本語音声対訳 05 王子との運命の出会い

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水夫たちは、甲板でおどっていました。
The sailors danced on deck,
水夫達は甲板の上で踊った

そこへ、わかい王子がでてくると、
and when the prince appeared among them
そして王子が彼らの間を現れると

なん百とない花火が打ち上げられて、
hundreds of rockets were let off
何百もの花火が放たれた

rocket 打ち上げ花火

これがひるまのようにかがやいたので、
making it as light as day,
それを昼のように明るくした

人魚の姫はびっくりして、
and frightening the little mermaid so much that
そして人魚の姫をとても怖がらせたので

so…that 非常に…なので…

いったん水のなかにしずみました。
she had to dive under the water.
彼女は水の下にもぐらねばならなかった

けれどまたすぐ首をだすと、
She soon ventured up again,
彼女すぐにまた上に出ると

venture 思い切ってやる,敢行する

もうまるで大空の星が、いちどにおちかかってくるようにおもわれました。
and it was just/ as if all the stars of heaven were/ falling in showers/ round about her.
それはちょうど/ まるで天空の全ての星が/ 雨が落ちて来たみたいだった/ 彼女の周りに

round about 周りに, 周囲に

こんな花火なんというものを、まだみたことはありませんでした。
She had never seen/ such magic fires.
彼女は見た事がなかった/ こんな魔法のような花火を

大きなお日さまがいくつもいくつも、しゅうしゅういいながらまわりました。
Great suns whirled round,
大きな太陽がぐるぐる回った

whirl ぐるぐる[くるくる]回す

すばらしくきれいな火魚が青い中空にはね上がりました。
gorgeous fire-fish hung in/ the blue air,
見事な火魚が漂った/ 青い空に

hang in〈におい・風などが〉〔…に〕漂う

そうして、それがみんな鏡のようにたいらな海の上にうつりました。
and all was reflected/ in the calm and glassy sea.
そして全ては反射した/ 穏やかで鏡のような海に

reflected 反射された,映し出された
glassy 鏡のようになめらかな[穏やかな]

それよりか船の上はとてもあかるくて、
It was so light on board the ship
船の上はとても明るく

甲板の上の帆綱が、ごくほそいのまで一本一本わかるくらいだ、とみんなはいっていました。
that every little rope could be seen,
全ての細い綱まで見れた

and the people still better.
そして人々は和やかであった

でも、まあ、わかい王子のほんとうにりっぱなこと。
Oh, how handsome the prince was!
おお、何と王子は堂々としてたでしょう!

王子はだれとも握手をかわして、にぎやかに、またにこやかにわらっていました。
how he laughed/ and smiled/ as he greeted his guests,
どんなに彼は笑い/ 微笑んだことか/ 彼が客にあいさつした際に

greet あいさつする,迎える,歓迎する

そのあいだも、音楽は、この晴れがましい夜室にひびきつづけました。
while the music rang out/ in the quiet night.
その間音楽は鳴り響いた/ 静かな夜に

ring out〈音が〉鳴り響く

夜がふけていきました。
It got quite late,
時刻が遅くなった

late 夜ふけて

それでも、人魚の姫は、船からも、そこのうつくしい王子からも、目をはなそうとはしませんでした。
but the little mermaid could not take her eyes/ off the ship and the beautiful prince.
でも人魚の姫は目を離せなかった/ 船と美しい王子から

色ランプは、とうに消され、
The coloured lanterns were put out,
色付けられたランタンは消された

花火ももう上がらなくなりました。
no more rockets were sent up,
もはや花火は打ち上げられなかった

no more それ以上…しない

祝砲もとどろかなくなりました。
and the cannon had ceased its thunder,
そして祝砲はその轟きを終えた

cease〈物事が〉やむ,終わる

ただ、海の底で、ぶつぶつごそごそ、ささやくような音がしていました。
but deep down in the sea/ there was/ a dull murmuring and moaning sound.
だが海の底では/ 存在した/ 鈍くゴソゴソとうめく様な音が

dull 鈍い
murmur 低い[かすかな]音を立てる
moan うめく,うなる

人魚の姫は、やはり水の上にのっかって、上に下にゆられながら、
Meanwhile she was rocked/ up and down on the waves,
その間彼女は揺り動かされた/ 波で上下に

Meanwhile (一方)その間,そうしている間に
rock 揺さぶる,振動させる

船室のなかをのぞこうとしていました。
so that she could look into the cabin;
それで彼女は船室を覗けた

look into をのぞき込む

でも、船はだんだんはやくなり、
but the ship got more and more way on,
でも船は次第に行く手を急ぎ

get on 急ぐ

帆は一枚一枚はられました。
sail after sail was filled by the wind,
帆は次々と風にあおられた

するうち、波が高くなって来て、
the waves grew stronger,
波はより強くなり

大きな黒雲がわきだしました。
great clouds gathered,
巨大な雲が立ち込め

遠くでいなづまが、光りはじめました。
and it lightened in the distance.
遠くで稲妻が光った

やれやれ、おそろしいあらしになりそうです。
Oh, there was going to be a fearful storm!
おお、心配な嵐が迫って来たのです!

それで水夫たちはおどろいて、帆をまき上げました。
and soon the sailors had to/ shorten sail.
それですぐに水夫はせねばならなかった/ 帆を短く

shorten【航海, 海語〈帆を〉絞る

大きな船は、荒れる海の上をゆられゆられ、とぶように走りました。
The great ship rocked and rolled as she dashed over the angry sea,
大きな船は横揺れした/ 荒れ狂う海上を突進したので

うしおが大きな黒山のようにたかくなって、
the black waves rose like mountains,
黒い波は高くなった/ 山のように

マストの上にのしかかろうとしました。
high enough to overwhelm her,
船を飲み込むのに十分な高さだった

overwhelm 沈める,埋める,のみこむ

けれど、船は高い波と波のあいだを、はくちょうのようにふかくくぐるかとおもうと、
but she dived/ like a swan through them
だが船はもぐり込んだ/ 白鳥の様に波の中を

またもりあがる高潮の上につき上げられてでて来ました。
and rose again and again/ on their towering crests.
そして何度も浮かび上がった/ そびえ立つ波の頂上に

towering 高くそびえる
crest (ものの)頂上

これは人魚の姫の身にすると、なかなかおもしろい見ものでしたが、
The little mermaid thought it/ a most amusing race,
人魚の姫はそれを思った/ 大変面白い競技だと

船の人たちはどうしてそれどころではありません。
but not so the sailors.
だが水夫達はそうではない

船はぎいぎいがたがた鳴りました。
The ship creaked and groaned;
船はきしんでガタガタした

creak きしる,キーキーという音を出す.
groan うめき苦しむ

さしもがんじょうな船板も、ひどく横腹を当てられて曲りました。
the mighty timbers bulged and bent under the heavy blows;/ the water broke over the decks,
頑丈な梁は膨張して曲がり/ 強風で/ 水は甲板で飛び散った

timber 材木, 角材, 板材
bulge 隆起する

マストはまんなかからぽっきりと、まるであしかなんぞのようにもろく折れました。
snapping the main mast/ like a reed;
中央のマストはポキッと折れた/ 葦の様に

snap ポキッと折る,プッツリ切る
reed【植物, 植物学】 アシ,ヨシ

船は横たおしになって、
she heeled over on her side,
船は姫の側に傾き

heel over〈船が〉(横に)傾く

うしおがどどっと、所かまわず船にながれ込みました。
and the water rushed into the hold.
水が船倉に流れ込んだ

hold【航海, 海語】船倉

ここではじめて、人魚の姫も、船の人たちの身の上のあぶないことが分かりました。
Now the little mermaid saw that/ they were in danger,
今や、人魚の姫も分かった/ 彼らが危険だと

そればかりかじぶんも、水の上におしながされた船のはりや板きれにぶつからない用心しなければなりませんでした。
and she had for her own sake to beware/ of the floating beams and wreckage.
そして自らも用心せねばならなかった/ 浮いている梁や破片に

sake 目的, 利益, 理由
beware of 気をつける, 用心する
beam【航海, 海語】(船の)横梁
wreckage 難破貨物, 漂着物, 残骸, 破片

ふと一時、すみをながしたようなやみ夜になって、
One moment/ it was so pitch dark
一時/ 真っ暗な闇となり

pitch 黒色のかす
pitch dark 真っ暗な

まるでものがみえなくなりました。
that she could not see at all,
何も見れなかった

at all [否定文] 少しも(…でない)

すると、いなびかりがしはじめるとまたあかるくなって、
but when the lightning flashed/ it became so light
でも稲妻が光ると/ とても明るくなり

船の上のようすが手にとるようにわかりました。
that she could see all on board.
船上の全てを見れた

みんなどうにかして助かろうとしてあがいていました。
Every man was looking out for/ his own safety/ as best he could;
誰もが求めていた/ 身の安全を/ 出来る限りの

look out for 待ち構える;物色する;捜す;求める

わかい王子のすがたを、姫はさがしもとめて、それがちらりと目にはいったとたん、
but she more particularly followed/ the young prince with her eyes,
でも彼女は特に追い求めた/ 視線で若い王子を

船がふたつにわれて、
and when the ship went down
そして船が沈んだ時

王子も海のそこふかくしずんでいきました。
she saw him sink/ in the deep sea.
王子も沈んでいくのを見た/ 深い海に

はじめのうち、姫はこれで王子がじぶんの所へ来てくれるとおもって、すっかりたのしくなりました。
At first she was quite delighted,/ for now he was coming/ to be with her,
最初、彼女は喜んだ/ なぜなら王子は今来るから/ 自分と一緒になる為に

でも、すぐと、水のなかでは、人間が生きていけないことをおもいだしました。
but then she remembered that/ human beings could not live under water,
でも直ぐに思い出した/ 人間が水中で生きられないのを

そうすると、この王子も死んで、おとうさまの御殿にいきつくほかはないとおもいました。
and that only if he were dead/ could he go to her father’s palace.
しかも死んだ場合にだけ/ 父の宮殿に行ける事を

and that しかも
only if その時以外を除く